MLB通算434発・元楽天AJが心に刻む感動 「日本を愛している」理由とは

日本行きは「全く難しい決断ではなかった」、東日本大震災の復興支援活動も

 ジョーンズ氏に再び日本との縁が生まれたのは、2012年のオフのことであった。この年、ニューヨーク・ヤンキースでプレーしていたAJだが、控えが中心。94試合で233打数46安打14本塁打34打点、打率.194という数字に終わり、シーズンが終わるとヤンキースからFAとなった。ここでオファーを出したのが楽天だった。

「ヤンキースでは、どちらかというとベンチでサポートする役割になっていたんだけど、自分の中ではまだ毎試合出て、チームに貢献できるという気持ちがあった。楽天からオファーがあったときは、自分にとっては全く難しい決断ではなかった。すぐに『イエス!』と答えて、日本に来ることを決めたんだ」。こうして、メジャー屈指の強打者は、日本球界に身を投じることを決断した。

「自分の中では日本での経験があったので、馴染むこと、アジャストすることは、他の選手に比べて難しいことではなかったよ。それまでの日本での経験は東京が中心で、福岡や札幌にも行ったことはあったけどね」。楽天移籍1年目は2013年。2011年3月11日に東日本大震災に見舞われた宮城県、そして東北地方は今なお続いている復興へ歩んでる最中だった。

「仙台は大きな震災もあった。そういう状況でシーズン通してプレーする中で、チームメートみんなでホームラン打つたびに復興支援への寄付をしようという活動もしながら、街と一緒に日本を体験できた。その中で日本シリーズも勝つことができた」。2013年1月、来日直後に被災地を訪問したジョーンズ氏は、なおも残る震災の爪痕を目の当たりにして衝撃を受けた。

楽天で2年間プレー、「本当はもう1年日本でプレーしたかった」

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