新人源田が大活躍も…「守備職人」から脱却しつつある西武24歳の新たな戦い
遊撃の源田以外にも強力な選手が揃う西武内野陣
そして迎えた今季。永江は、新たに「32」を背負ってシーズンに臨むことに。かつては松井稼頭央外野手が、昨季までは浅村栄斗内野手が着けていた番号を受け継ぎ、開幕1軍入りを果たした。しかし、ルーキーの源田がついに正遊撃手の座に収まり、永江が遊撃を守る機会は訪れず。最終的に、自己最少の25試合出場にとどまるシーズンとなった。
一見すると、1学年上のルーキーとのポジション争いに敗れて苦難のシーズンを過ごしたかに見える永江だが、打率は自己最高となる.235を記録している。ファームでも44試合に出場して打率.279、6本塁打とどちらも自己最高の数字を残し、入団以来課題とされてきた打撃面で、少しずつ覚醒の兆しを見せ始めていると言ってもいいだろう。
例えば、8月15日、16日に行われた楽天との2連戦。永江は初戦、森原投手の初球を捉えて自身4年ぶりとなる一発を右翼席に叩き込むと、2戦目には2打点を挙げてお立ち台に上がる活躍。2試合で4安打4打点と、課題と言われ続けてきたバッティングでも存分に存在感を発揮した。
リーグ屈指の破壊力を持つ埼玉西武打線。内野陣はいずれも豪打を誇る充実の布陣だ。そこに割って入っていくことは容易ではないだろう。何より遊撃手のポジションは、来季も源田が務める可能性が高い。8月16日のヒーローインタビューでは、永江が適時打を放ったうれしさを表明したとき、ファンからは「俺もうれしかったよ」と声が飛んだ。類い稀な守備センスはもちろんのこと、「覚醒間近」の打棒をアピールして、来季の永江が自身の立場を確立することを、多くの人が心待ちにしている。