オリに「吉田さん」4人、楽天「聖澤さん」は稀少!? パの「名前」あれこれ
楽天には「名前のみ」の登録名が一時期4人在籍
◯「名前のみ」の登録名
選手の名前は、多くの場合フルネームで登録される。しかし中には、登録名を「名前のみ」にしている選手が少なからずいる。まずは、2017年に「名前だけ」の登録だった選手たちを見ていこう。
・斐紹捕手(福岡ソフトバンク※11月11日、楽天へトレード)
・誠投手(埼玉西武)
・愛斗外野手(埼玉西武)
・銀次内野手(楽天)
・駿太外野手(オリックス)
今季は、4球団で5選手が「名前のみ」の登録名でプレーした。銀次にとってルーキーイヤーだった2006年、楽天には「名前のみ」で登録していた日本人選手が他に4人(鉄平氏、竜太郎氏、憲史氏、カツノリ氏)もいた。杜の都ではちょっとしたトレンドだったのか。駿太は、入団時に同姓の後藤光尊氏が在籍していたため、「駿太」で選手登録。後藤氏の退団後もそれを変えることなく、今に至っている。
また、過去に「名前のみ」で登録していた選手には、今季飛躍を遂げた福岡ソフトバンク・甲斐(昨季まで「拓也」)や斐紹とのトレードが発表された西田(2016年のみ「哲朗」)がいる。さらに、昨季千葉ロッテで引退した大村三郎氏は現役時代「サブロー」の登録名で親しまれた。
◯珍しい苗字
初めに苗字被り、すなわちよく耳にする苗字の選手たちを紹介してきたが、今度は一転して「珍しい苗字」の選手を紹介していく。なかなかいない苗字といえば、横浜DeNAの筒香嘉智外野手や広島に在籍していた梵英心内野手などが有名だが、果たしてパ・リーグにはどんな珍名がいるのだろうか。
・聖澤諒外野手(楽天)
野球選手の「恰好いい苗字」としてよく挙げられる「聖澤さん」は、全国に数えられるほどの人数しかいないという。その1人である聖澤は2012年の盗塁王。外野守備の名手でもあり、外野手連続守備機会無失策の日本記録保持者だ。本人は「地元(長野県千曲市)のごく狭い範囲においては、それほど珍しい苗字ではなかった」という旨の発言をしている。
・嘉弥真新也投手(福岡ソフトバンク)
「嘉弥真さん」は沖縄県に見られる苗字のようだ。嘉弥真自身は、昨秋サイドスローに転向すると、左キラーとして自己最多の58試合に登板。見事、FAで巨人に移籍した森福の穴を埋めた。漢字は違うが、この苗字にちなんで「ゆうぞー」と呼ぶ人もいるとか。
以上、3つのポイントから、「選手の名前」にフォーカスしてみた。この他にも、調査対象として興味深いテーマはいくらでも発見できそうだ。まだ難解なルールや戦略を理解できないという人は、プロ野球を掘り下げるとっかかりのひとつとして、あるいは、いつもとは違う視点からより深くプロ野球を楽しむ手段のひとつとして、たまには選手の「名前」について注目してみるのも、ありなのではないだろうか。