「僕はコミュニケーションが苦手」―西武森、捕手として豪WLで得たもの
500万円減の4000万円で契約更改、来季は「3割を越せたら」
19日、西武の森友哉が埼玉県所沢市のメットライフドームで契約交渉を行い、500万円減の4000万円でサインした。
開幕前の3月に行われたWBC強化試合(キューバ戦)で受けた死球で左肘を骨折。8月の1軍復帰まで約5か月間を要したこともあり、今季はプロ4年のキャリアで最少の38試合出場に止まった。不完全燃焼のシーズンを振り返り、「もったいない一年。野球が全力でできない時期が続いたので、面白くないなと思いました」と、唇を噛んだ。
その悔しさを来季活躍につなげようと、シーズン終了後は、オーストラリアのウィンター・リーグへの参加を自ら志願した。
「今年は、野球から離れていた時間がすごく長かったので、少しでも野球の感覚をなくしたくないという気持ちが強かったのと、キャッチャーとして経験を積みたかった」
せっかくの修行の場だ。有意義な期間にすべく、自らテーマを設けて渡豪した。
「僕はコミュニケーションが苦手。プライベートは大丈夫なのですが、野球となるとかしこまってしまう部分があるので、言葉も違う、環境も違う中で自分から(投手のところに)行き、試合中も毎イニング会話をするということを意識して、そこはしっかりとできたと思います」
オーストラリアでの試合中に左膝を負傷し、無念の帰国となったが、「思っていた以上にレベルも高く、良いピッチャーもたくさんいて、すごく勉強になりました。野球勘を養う意味でも、成長を感じられたし、来年につながる実のある期間でした」。心配された怪我の具合も、検査の結果、大事には至らず一安心。万全の準備をもって、来季に挑む。
「1年間、1軍にいるというのが最大目標です。その中で、キャッチャーとして、半分ぐらいは出たい。まずは規定には立って、その上で3割を超せたら最高ですね」
早くも来季は5年目のシーズンを迎える。コミュニケーション力を増し、いよいよ“打てるキャッチャー”の本格開花なるか。大いに注目したい。
(上岡真里江 / Marie Kamioka)