イチロー、日本復帰の可能性「ゼロじゃない」 自身は「売れ残った大きな犬」
イチロー杯の閉会式に出席、子供の質問に「ややこしいこと聞くなぁ」と苦笑
マーリンズからFAとなったイチロー外野手が23日、あらためて来季現役続行に意欲を見せた。故郷の愛知県西春日井郡豊山町の社会教育センターで開催された「第22回イチロー杯争奪学童軟式野球」の閉会式に出席。毎年恒例の大会長あいさつで、日本復帰の可能性について言及した。
同大会で3位以内に入り、閉会式に出席した野球少年たちにメッセージを送る毎年恒例の大会長あいさつ。今年は珍しく子供から質問を受けつける「質疑応答」のコーナーとなった。そこで、「日本復帰の可能性はありますか?」とストレートな質問が飛んできた。
これに対して「メディアいますから」と苦笑いを浮かべると、会場も爆笑。イチローはさらに「えーっとですね……ややこしいこと聞くなぁ」と珍しく困り果てた。それでも、「ゼロじゃない限りは可能性は残るんだけども…ややこしいな」と繰り返して笑みを浮かべた。
さらに「もちろん野球選手として来年もやりたい」と意欲を見せつつ、アメリカでは44歳という年齢が大きなネックになることにも言及。「3年前も同じような感じだったんだけど、ペットショップで売れ残った大きな犬みたい」と、同じFAとして移籍先を探していた2014年オフを振り返りながら、自身が置かれている状況について表現した。ただ、当然、メジャーでのプレーが最優先となるようだ。
マーリンズ3年目となった今季も、最強外野トリオを支える4番手外野手として開幕を迎えたイチロー。5月までは打率1割台と低迷したが、6月以降は上昇気流に乗り、7月、8月と月間打率は3割超(.321、.346)。代打としても歴代最多にあと「1」と迫る27安打を放った。最終的に打率.255、3本塁打、20打点、1盗塁でフィニッシュ。メジャー通算安打は、歴代22位の3080安打まで積み上げた。
しかし、デレク・ジーター氏らが新オーナーに就任したマーリンズは、チーム再建のためにイチローの2018年契約延長オプションを行使せず。イチローはFAとなり、代理人のジョン・ボッグス氏が移籍先を探している。主力選手の大型契約が決まってから動き始めることが多いため、イチローの去就決定は年明けのキャンプ前、またはキャンプイン後になると見られている。
18年ぶりの日本復帰の可能性もあるのか、その去就に大きな注目が集まる。