指導への戸惑い、個別の会話への飢え…調査で浮き彫り、高卒プロ選手の不安
増加するプロ野球選手→大学院生の道
調査からは、高校からいきなり大人の世界に入った高卒選手たちの不安や戸惑いが表れている。選手としてだけでなく、コーチとしても豊かな経験を持つ大島氏だが、若い選手たちの心の中を知ることができ、得るものが多かったようだ。
17日のショートプレゼンテーションでは、壇上で自身の研究テーマをコンパクトに発表した。今回は、同じく筑波大学大学院で今春から学び始めた、元日本ハムヘッドコーチの阿井英二郎氏も研究発表を行った。
また元横浜DeNAベイスターズの投手で、京都大学大学院を経て現在NTTコミュニケーション科学基礎研究所の福田岳洋氏も研究発表を行った。
前述の吉井理人日本ハムコーチや、東京大学大学院で研究を続ける桑田真澄氏をはじめ、元プロ野球選手が大学院で学ぶケースが増えている。研究テーマは技術論から選手のメンタル面、教育論まで多岐にわたっているが、その成果が、再び野球界にフィードバックされることが期待される。プロとして道を究めた選手たちが、引退後にどんな研究を極めるのか、注目したい。
(広尾晃 / Koh Hiroo)