殿堂投票の曖昧な基準に一石 松井秀喜氏の日米通算成績を米メディア考察

殿堂投票は米国内の成績に限るべき? それとも…

 日米の成績を合算した場合、松井氏にも殿堂入りの可能性が生まれそうだが、2016年にイチロー外野手がピート・ローズ氏超えを果たした時と同様、日米の野球レベルには差があるという考え方が主流なため、合算することは大きな物議を醸すだろう。

 記事では「殿堂は最高レベルで残した成績を検討材料とすべき」「米国野球殿堂なのだから、米国内での成績を考慮すべき」「今後は日本球界を経てメジャー移籍する選手も増えるので再討議すべき」「日米のレベルの差は歴然としているため合算は疑問」など、数々の論点を紹介。それと同時に、殿堂投票の基準には「選手の記録、能力、品格、スポーツマンシップ、性格、チームへの貢献度に基づく投票が行われること」と記されており、活躍の場は米国内に限るのか否かは漠然としていることも指摘。松井氏の日本での活躍を考慮すべきかは「投票者個人の裁量に任されている」としている。

 将来的に殿堂入り確実と言われるイチローは日本で9年プレーした後、メジャーで17年を過ごした。日本ハムで7年プレーした後にメジャー移籍を果たしたダルビッシュ有投手も、メジャーですでに6年を終えている。今オフに海を渡ることとなった大谷翔平投手はNPBで5年を過ごしたのみで、メジャーでのプレー年数がキャリアの大半を占めることは間違いないだろう。一方で松井氏や、ドジャースとヤンキースで活躍した元広島の黒田博樹氏のように、メジャーでのプレー期間は短いものの、日米両球界で素晴らしいキャリアを送った選手もおり、「いつの日か、日本での成績も考慮しようと検討される日も来るのでは」と分析している。

 野茂氏は殿堂入り候補となった1年目に6票(有効投票の1.1%)を得たが、得票率の5%に達せずに、翌年から候補を外れた。今回の松井氏は5%を得てリストに残るのだろうか。投票者の見解に注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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