ダルビッシュは6回までの先発!? 51球目以降に苦しむと米メディア指摘
移籍先予想では本命カブス、穴でアストロズ
新年を迎え、米メディアではこぞってフリーエージェント(FA)選手の移籍先予想合戦を繰り広げている。米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトもその1つ。データ分析を専門とするデービッド・スコーエンフィールド記者が「市場に残る目玉FAスターの移籍先予想」と題した特集記事を執筆し、筆頭で登場するダルビッシュ有投手(ドジャースFA)の本命移籍先を「カブス」と予想。同時に「最近は6回までの先発投手」と手厳しい分析も紹介した。
記事では、ESPNのキース・ロウ記者がランク付けした今オフFA選手トップ15のうち、まだ契約していない11選手の行方を予想。その筆頭で登場するダルビッシュは、本命としてカブス、穴としてアストロズの名前が挙げられた。ドジャースやヤンキースは今季年俸総額がぜいたく税の対象となる1億9700万ドル(約222億円)を超えないように努めているため、年俸2000~3000万ドル(約22億5400万~33億8000万円)が予測されるダルビッシュと契約する余裕がないと指摘。カブスはタイラー・チャットウッド、スティーブ・シーシェック、ブランドン・モローと契約したものの、守護神だったウェイド・デービスがロッキーズにFA移籍したため、現時点で昨季開幕時よりも1700万ドル(約19億1600万円)少ない年俸総額1億5500万ドル(約174億6700万円)のため、ダルビッシュと契約することができると分析している。
アストロズの場合、今季はダルビッシュがいなくても問題ないが、今季終了後にはダラス・カイケル、来季終了後にはジャスティン・バーランダーと先発2本柱がFA流出する可能性がある。そこで、来季以降の先発ローテの見通しを立てるために、ダルビッシュと契約する可能性があるとしている。
興味深いのは「買い手ご注意」の項目だ。ここでは、ダルビッシュはエース級の契約を手にするだろうと予測する一方で「最近は6回までの先発投手」になりつつあると指摘。その根拠として、50球目までは対戦打者の攻撃力を示すwOBAは.289に抑え込んでいるが、51球目から100球目まではwOBAは.334に上昇していることを挙げた。また、昨季の先発した31試合のうち11試合で6回を投げきれなかったことにも触れている。
ダルビッシュがFA市場トップの先発投手である事実、エース級の契約を勝ち取るであろうことは変わらないが、最終的にはどのチームにどのような評価を受けるのか気になるところだ。
(Full-Count編集部)