元楽天右腕も活躍、欧州最強球団の秘密に迫る

半分以上がアマチュア、残りは“国家公務員”

 プロ選手はチーム在籍全体の19人中7人。アマチュア選手(12名)は消防士、自営業などでの稼ぎを主とし、プロ契約を目指している。プロ選手7人を含むフーフトクラッセに属する全プロ選手はオランダオリンピック協会から給与が支払われている、いわば「国家公務員」である。内訳として、26歳までの給与は一律支給、26歳以降は年齢給が支払われるシステムになっている。加えて、各所属チームによる、成績によった「インセンティブ」や個人スポンサーからのサラリーが支払われる。ファンミルも当然、リーグを代表するプロ選手である。

 5連覇を果たしているネプチューンズの強さに迫るべく、エバート氏に練習内容やシーズンの日程を尋ねると、次のような答えが返ってきた。

「オランダ国内は年間として気温が低いため、なかなかシートノック等をすることが難しく、打撃練習やトレーニングが中心の練習となる。1月に選手が集合し、筋力トレーニングを中心に始動。2月はキャンプで技術的練習を行い、3月に実戦練習を開始する。4月からフーフトクラッセは始まるが、欧州チャンピオンズカップが4月後半よりスタートするため、うまくローテーションさせ、選手起用を考えなければならない。シーズンが終わる10月以降は練習及びセレクションを行い、11月よりオフシーズンとなる」

 さらに、シーズン中の日程については「リーグ戦が主に木曜日、土曜日と日曜日(金曜日は予備日)に行われるため、月曜日がオフで、練習は火曜日のみとなっている。他国とは異なる特筆すべきこととしては、毎週水曜日にオランダ代表チームのナショナル練習デーを設けていて、適宜選ばれた選手を派遣する」というから驚きだ。

 毎週水曜日にリーグ戦を止めてまで代表の練習を行う。このような結束やルールが、国際大会で毎回のように上位に名を連ねる代表チームの強さの秘訣なのかもしれない。(続く)

【動画】216センチの身長から投げ下ろす! 元楽天ファンミルの角度あるストレート!

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