大投手が残した足跡 4年連続200K、楽天・則本も伝説の投手に?

メジャーへの道を切り開いたパイオニア・野茂氏

〇野茂英雄氏
 パ・リーグで最多奪三振のタイトルが制定された1989年以降に、4年連続の最多奪三振を達成した初めての投手が野茂氏である。身体を大きく捻る「トルネード投法」から繰り出す剛球と大きく落ちるフォークを武器に強打者を翻弄。1年目の1990年から最多勝・最優秀防御率・最高勝率・最多奪三振の投手四冠に輝くとともに、リーグMVP、新人王、ベストナインそして沢村賞も受賞するという歴史的なルーキーイヤーを送った。

 1995年にドジャースに入団したが、その剛球は世界最高峰の舞台でも存分に威力を発揮し、奪三振王と新人王を受賞。さらに翌年には気圧の低い高地に位置し、打者有利の球場として知られるクアーズ・フィールドでノーヒットノーランを達成する。レッドソックスに移った2001年には、同じく打者有利といわれるオリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズにて、自身二度目のノーヒットノーラン。ア・リーグ、ナ・リーグの両リーグでのノーヒッターは、史上4人目となる快挙だった。

 MLBでの14年間で123勝、1918奪三振を記録し、史上初めて日米通算200勝を達成した日本人投手にもなった野茂氏。日米通算3122奪三振という数は、NPB通算にあてはめると鈴木啓示氏を上回り歴代4位に相当する数だ。また野茂氏は、今日メジャーリーグを夢見る全ての日本人選手にその道を切り拓いたパイオニアとも言える存在である。

 則本はルーキーイヤーから5年連続2桁勝利、今世紀初の4年連続200奪三振という記録を持つだけでなく、野茂氏が持っていた6試合連続2桁奪三振という記録を塗り替え、MLB記録に並ぶ8試合連続にまでその数字を伸ばしてみせた。

 上述の3氏はいずれも球史に残る大記録を残し伝説的な投手になったが、則本も伝説の投手として語り継がれるような圧倒的な存在になれるだろうか。リーグを代表するエースの、今後の投球に要注目だ。

【動画】杜の都のエースから伝説の大投手へ…奪三振王・則本の気迫の投球!

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