地元・富山の凱旋登板を目指すロッテ石川 屈辱の1年を糧に再び先発の柱へ

ロッテ・石川歩【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】
ロッテ・石川歩【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

17年はWBC開幕投手としてスタートも不本意なシーズンに

 WBC開幕投手を任された日本代表の技巧派エースが、シーズンでは3勝11敗、防御率5.09という数字に終わるとは、一体誰が想像しただろうか。プロ5年目。千葉ロッテ・石川歩投手は、自身の前に立ちはだかるプロの高い壁に、今年改めて立ち向かう。

 滑川高校、中部大学を経て東京ガスで活躍し、2013年のドラフト1位で千葉ロッテに入団。最速150キロを誇る速球と、直球のような軌道でストンと落ちるシンカーのコンビネーションで、1年目から10勝を挙げた。その年に新人王に輝くと、早くも先発の柱の1人として、チーム内における立場を確立した。

 個性的な風貌通り、飄々とした右腕にとっては、2年目のジンクスもどこ吹く風。2015年は27試合に登板して12勝を挙げ、2年連続で2桁勝利を達成する。そして、2016年には23試合14勝5敗、防御率2.16で最優秀防御率のタイトルを獲得。「火の玉投手」こと荒巻淳氏の記録を塗り替え、ルーキーイヤーから3年連続2桁勝利という球団記録を樹立した。

 しかし、先述の通り2017年はまさに苦難のシーズンだった。3年連続で160イニング以上を消化した安定感は鳴りを潜め、プロでは初めて100イニングを下回った。前年は162回1/3でわずか22個だった四球も、この年は97回1/3で23個。制球の乱れが球数の増加を招き、早い段階での降板につながるという悪循環に陥っていた。

 球団記録を更新中だった新人年からの連続2桁勝利もストップし、新体制で迎える今季はおそらく先発ローテーションの座も確約されない立場になるだろう。節目の30歳を迎える2018年は、まさにイチからの出直しを図ることになる。

5月に開催される地元・富山のゲームで凱旋登板なるか

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