急逝した友と「一緒に」―スタントンが明かした亡きエース右腕との“約束”

マーリンズで同僚だったフェルナンデス(左)とスタントン【写真:Getty Images】
マーリンズで同僚だったフェルナンデス(左)とスタントン【写真:Getty Images】

2016年に急逝したフェルナンデス投手との友情「僕と一緒に連れて行く」

 マーリンズからヤンキースにトレード移籍したジャンカルロ・スタントン外野手が、今は亡き友との“秘話”を明かし、米国で話題を呼んでいる。メジャー随一の名門への入団は、運命だったようだ。

 スタントンがマーリンズの元エース、ホセ・フェルナンデス投手との思い出を振り返ったのは、27日(日本時間28日)に行われた全米野球記者協会(BBWAA)の授賞式。2016年9月にボート事故で急逝した右腕は、スタントンのMVP獲得、そしてヤンキース移籍を予言していたという。

 米メディア「ブリーチャーレポート」は、「ニューヨーク・ヤンキースのスラッガーであるジャンカルロ・スタントンは、亡き同僚のホセ・フェルナンデスがMVP獲得を予測していたと語る。そしてさらに、マイアミで上手くいかなければニューヨークで同僚になるであろうことを予言していたという」と伝たえている。

 記事によると、スタントンは授賞式で「『もしここ(マイアミ)で上手くいかなければ、フリーエージェントになってヤンキースに移籍するだろう。そしたら君を連れていくよ』と彼が言ったんだ」と語ったという。若き名投手は自身、そしてスタントンのヤンキース移籍をまさに「予言」していたのだ。そして、スタントンはさらに「今僕はここにいる。彼の一部を持って、僕と一緒に連れていくよ」と、憧れだった新天地で友人と“共闘”することを宣言した。

 当時、マーリンズを襲った悲劇的すぎるニュース。固い友情で結ばれていた同僚の急死という事実から立ち直れないまま、翌日の一戦に臨んだナインだったが、その中心に立ち、鼓舞したのはスタントンだった。選手たちは試合前、そして試合後にスタントンを中心に円陣を作り、エース右腕への別れを告げていた。

 ヤンキースでは、ア・リーグ本塁打王のジャッジと計111発コンビを形成するスタントン。授賞式では2ショットも披露し、「ここに来られてワクワクしている。大都市やまばゆい光を体験することができて胸が高鳴っている…(フェルナンデスは)今回のことを達成できた大きな要因だった」と話したという。ピンストライプのユニフォームを身にまとい、今年も大暴れしてくれそうだ。

(Full-Count編集部)

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