育成から這い上がる男たち 2018年“ネクストブレイクの原石”は?

鷹には最速149キロ左腕&最速158キロ左腕、ムービングファストボールが武器のサイド右腕も

 その筆頭が長谷川宙輝投手だ。聖徳学園高から2016年の育成ドラフト2位で入団した左腕。高校時代は最速144キロだったが、プロ入り後のトレーニングにより、わずか半年ほどで急成長。最速は149キロに、平均では約10キロ増の140キロ台半ばとなった。工藤公康監督からの期待も大きく、秋季キャンプでは“工藤塾”に入り、トレーニングの直接指導も受けた。 

 もう1人は野澤佑斗投手。こちらはホークスには珍しい右サイドハンドの中継ぎ投手。2015年の育成ドラフト1位で入団し、今季が3年目となる。2017年にストレートの握りをツーシームに変えたことが転機となり、140キロ台半ばのムービングファストボールを武器にウエスタンリーグで42試合に投げて防御率1.02の好成績をマーク。支配下昇格の可能性を秘める投手である。2009年のドラフト2位で、相次ぐ故障により育成選手となっている川原弘之も楽しみな1人だ。もともとは左投手ながら最速158キロの豪腕投手。故障が癒え、かつ千賀らと行なったオフの自主トレで飛躍へのヒントを掴んだ様子で、豪腕復活に期待がかかる。 

 昨季4位に終わった巨人は春のキャンプで2人の育成選手を1軍キャンプに抜擢した。その1人が旭川実高から2010年の育成ドラフト6位で入団し、12球団で育成契約最長の8年目を迎える成瀬功亮投手。手術や血行障害で故障に苦しんできたが、オフにイースタン選抜として参加した台湾でのアジアウインターリーグで9試合、12イニングに投げて無失点。防御率0.00という好成績をマークした。 

 1軍キャンプに抜擢されたもう1人は、松原聖弥外野手。昨季3軍戦で100試合に出場して394打数131安打1本塁打38打点の好成績をマーク。50メートル5秒8の俊足で、3軍戦で45盗塁も記録している。成瀬とともに参加したアジアウインターリーグでも打率.311と高打率を記録した。昨季イースタンリーグでは8打数0安打だったが、いきなり1軍争いに割って入ろうとしている面白い存在だ。 

DeNAの笠井、楽天の島井は育成から今オフに支配下に昇格

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