ダル争奪戦、ブルワーズも“撤退”か GMが注目発言「現状のグループで行く」
ダルサイドが候補絞り込みの可能性も? ブ軍は「完全に獲得への道を閉ざしたわけではない」
ドジャースからフリーエージェント(FA)となったダルビッシュ有投手の獲得に動いていたブルワーズのデービッド・スターンズGMが、先発投手の補強を“打ち止め”とする方針を明かした。地元紙「ミルウォーキー・ジャーナル・センチネル」が同GMの発言を伝えている。事実上の撤退を表明した形で、獲得候補は徐々に絞られてきたと言えそうだ。
同紙によると、3日に先発投手獲得について進展はあるかを尋ねられたスターンズGMは「我々はさまざまな面で議論をしている」としながら、「しかし、現時点では、現状のグループで(スプリングトレーニングに)行くだろうと考えている」と明かしたという。
昨年ワイルドカードでのプレーオフ進出へあと1歩のところまで迫ったブルワーズは今オフ、積極補強を敢行。FAのロレンゾ・ケイン外野手に続いて、マーリンズからトレードでクリスチャン・イエリッチ外野手を獲得。カブス、カージナルスなどと熾烈な争いが予想されるナ・リーグ中地区を制覇するために、エース級の先発投手の獲得にも動いているとされていた。
米メディア「ファンラグ・スポーツ」は先月下旬、「ある情報元によると、ミルウォーキー・ブルワーズはFAの先発投手であるユウ・ダルビッシュと交渉に臨んでおり、獲得の有力候補であるようだ」とレポート。獲得へ本腰を入れていると見られていたが、ここにきてGMが消極的な姿勢を明かした。また、古巣レンジャーズのジョン・ダニエルズGMも「最終的に我々が現時点で一級の投手を取り込む可能性は低いと思う」と説明しており、ダルビッシュサイドが徐々に移籍先候補を絞り込んでいる可能性もありそうだ。
「ミルウォーキー・ジャーナル・センチネル」の報道を受けて、米最大の移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は「もしブルワーズがダルビッシュに申し入れをした場合、契約に結び付くには難しいだろうと語っている。加えて同球団は、ダルビッシュと契約するだろうという報道については一切認めていない。さらにミルウォーキーファンからのダルビッシュ獲得への希望を削ぐのは、この右腕が前球団(ドジャースもしくはレンジャーズ)のひとつに戻りたがっているという報道だ」と補足している。
「MLBトレード・ルーマーズ」では「スターンズが完全に先発投手獲得への道を閉ざしたわけではない」とも指摘。FA市場で最高評価を受ける右腕はどこに行くのか。決着のときが近づいてきていることは間違いない。
(Full-Count編集部)