松坂加入で活況に沸く中日の沖縄キャンプ 新助っ人たちも面白い
ジーはMLB165試合で1試合平均四球1.6個、アルモンテ&モヤはスイッチヒッター
先発ローテの中心として期待されるジー。メッツ時代に2度の2桁勝利を達成し、2016年にもロイヤルズで8勝をマークしている。レンジャーズ、ツインズに所属した昨季は結果が伴わなかったものの、実績は十分だ。3日にキャンプで初めてブルペン入りすると、捕手の構えたミットにしっかりとコントロールされたボールを投げ込んでいた。メジャーでは165登板(128先発)で268四球。1試合平均で四球は2個に満たない1.6個と、制球力の良さが伺える。
「マウンドは少し柔らかいし、角度はアメリカほどはない。ボールの違いはさほど感じない」と初ブルペンの感触を口にしていた右腕だが、アジャストには自信を感じさせた。角度がないと言いながらも、低めに制球出来ていたところを見ると、期待が膨らむ。
ガルシアはキューバ出身で、アメリカへと亡命した左腕。メジャー通算5試合に登板している。左腕も3日に初めてブルペン入り。ストレートに、スライダーやシンカーを交えて32球を投げた。過去の実績からも、その力はまだ未知数ではあるが、キャンプ中は存在感を発揮。髪型はモヒカンで、髪が長くなっている部分だけが金髪という奇抜なスタイル。キャラクターも明るく、ランニング中には、走っている選手に声援を送るなど、チームの空気を明るくさせている。
アルモンテとモヤは、ともにスイッチヒッター。両外国人野手がともにスイッチヒッターという時点で、もう珍しいではないか。
ドミニカ共和国出身のアルモンテはメジャーでは2本塁打だが、3A通算59本塁打。2016年に20本塁打、2017年は15本塁打を放っている長距離砲である。キャンプのフリー打撃では小さなステップからの力強いスイングで柵越え連発、場外弾となる打球も数多くあり、破壊力は素晴らしい。
モヤはプエルトリコ出身で、身長2メートルを超す。メジャー通算5本塁打、3A通算47本塁打(2017年は18本塁打)を放っている、こちらも大砲候補になる。アルモンテ同様にフリー打撃では左右両打席で柵越えを次々に放っている。
外国人選手は蓋を開けてみないと分からないもの。シーズンになってみたら、サッパリだった、なんてこともザラにある。過度な期待は禁物ではあるが、2018年の中日の助っ人たちは、なかなか見ていて楽しい選手たちではないだろうか。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)