ダルビッシュ獲りの可能性はまだあるのか ヤ軍サバシア、先発投手「必要」

ヤンキースのCCサバシア【写真:Getty Images】
ヤンキースのCCサバシア【写真:Getty Images】

キャッシュマンGMは補強に消極的発言も…通算237勝左腕は「シーズンは長いものだから」

 ヤンキースのCC・サバシア投手が、先発投手の補強を訴えている。昨季終了後にFAとなりながら、再契約で残留となった左腕は米メディアに対して「(先発が)もっと必要だ」と明言。名門球団は今オフ、パイレーツに所属していた右腕ゲリット・コールの獲得に動いていたが、争奪戦でアストロズに“敗北“。その後、FA市場の目玉であるダルビッシュ有投手の獲得にも動いていると報じられていたが、ブライアン・キャッシュマンGMはここにきて補強に消極的な姿勢を示している。

 サバシアの発言を報じたのは、ニュージャージー州最大のニュースサイト「NJ.com」。「CCサバシア:ヤンキースは先発投手をもう一人起用できる」とのタイトルで報じている。

 記事によると、ヤンキースに先発投手がさらに必要か問われた通算237勝左腕は「これが現実というものだけど、もっと必要だと思う。シーズンは長いものだからね。何が起きるかわからないよ。(投手が)いればいるほど、更に良いことだと思うよ」と話したという。

 ヤンキースの今オフの先発投手の“補強”は、契約満了後に再契約となった自身のみ。今季はルイス・セベリーノ、田中将大、ソニー・グレイ、ジョーダン・モンゴメリーと先発ローテーションを形成することになる。昨季後半戦と同じ顔ぶれで、十分に計算できるが、「手薄」という指摘もある。

 記事では「このオフシーズンで、ヤンキースは様々なローテーションに関する選択肢と接触してきたが、他チームと契約するのを目の当たりにするか(ゲリット・コール)、もしくは去就が保留のままであるのを目の当たりにする(ユウ・ダルビッシュ、アレックス・カッブ)だけだった」と指摘。一時はダルビッシュ獲得の有力候補にも見られたが、贅沢税を回避するためにはエルズベリーら高額の野手を放出する可能性があり、キャッシュマンGMも事実上の“撤退”を匂わす発言をしている。ただ、まだ完全に可能性が消えたわけではないというのが、多くの米メディアの見方だ。

「ブライアン・キャッシュマンGMは、昨シーズンにチームをア・リーグ優勝決定戦の第7戦まで導いたが、同時に手薄であるとも考えられているローテーションを引っ提げてスプリングトレーニングに突入する準備は整っているようだ」

「NJ.com」もこのように分析しながら「先発のルイス・セベリーノ、マサヒロ・タナカ、ソニー・グレイ、ジョーダン・モンゴメリー、そしてサバシアは各々の役割を繰り返すことになるようだ。しかしながら、彼らには危険信号が付きまとうのである」と指摘。セベリーノ、田中、グレイには疲労蓄積や負傷のリスクがあるとしている。一方、サバシアについては膝の痛みなどは改善したと伝えているが、37歳という年齢を考えれば、楽観視はできない。

 当然、マイナーに有望株はいるものの、2009年以来のワールドシリーズ制覇を狙う球団としては、メジャー経験が少なく、計算の立たない戦力をあてにすることはできない。FA市場からの先発補強はあるのか、まだまだ目が離せない。

(Full-Count編集部)

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