助っ人史上初20発トリオは今季も健在 2018楽天、外国人チェック
昨季は史上初の助っ人20発トリオ
昨年の楽天の売りは、Wエースの則本昂大、岸孝之、抑えの松井裕樹、そして外国人スラッガートリオだった。3人の外国人打者が揃って20本塁打をマーク。これは史上初の快挙だった。今季もチームの命運を握るかもしれない外国人選手を見ていきたい。
東北楽天ゴールデンイーグルスの今季の外国人選手(成績はNPB通算)
〇投手
ハーマン33歳 1年 3勝1敗1セーブ33ホールド 防御率2.72
コラレス27歳 1年 0勝0敗0セーブ0ホールド 防御率15.00
ハーマンはMLBで5勝3敗1セーブ、防御率4.72。楽天に加入して多彩な球種を駆使し、セットアッパーとして活躍。三振を奪うタイプではないが技巧派で安定感があった。今年も勝利の方程式を担いそうだ。コラレスは米マイナーリーグから社会人の三菱日立パワーシステムズ横浜、BCリーグ富山を経て6月に楽天に入団。日本野球をよく知る投手だが、昨年は1試合の登板にとどまり実績を残せず。ファームでも3勝したものの防御率は6.75だった。まだ真価を発揮していない。
〇内野手
ウィーラー31歳3年 1333打数354安72本220点 打率.266
アマダ―31歳2年 549打数133安32本84点 打率.242
〇外野手
ペゲーロ30歳2年 646打数181安36本101点 打率.280
ディクソン28歳(新加入)
ウィーラーは助っ人陣のリーダー格。178cm100kg。打撃だけでなくアグレッシブな三塁守備でもチームを引っ張る。表情豊かでキャラクター的な人気者でもある。アマダ―はNPB史上最重量の135kg、力士のような巨漢だが、ボールをとらえるのがうまく、日本野球に慣れるとともに成績を伸ばしていった。DHだが一塁も29試合守った。
ペゲーロはマリナーズ時代はプロスペクトとして注目された時期もあった。192cm119kgと彼も巨漢。昨年後半は左足の故障で離脱した時期もあったが、飛距離抜群の本塁打を打つ左のスラッガー。新加入のディクソンは、ファーストネームがオコエ(O’Koyea)、オコエ瑠偉に続くもう一人のオコエとして話題になった。MLBでの出場は7試合、1安打に過ぎないが、マイナーではルーキーリーグからAAAまで、6つのレベルですべて二けた本塁打。中距離打者で、28歳と年齢も若い。今後、日本の野球に順応することも期待できる。
4人の外国人枠は順当にいけばハーマン、ウィーラー、アマダ―、ペゲーロになることが予想されるが、巨漢の外国人打者には故障のリスクがついて回る。新加入のディクソンにも、活躍するチャンスはあるだろう。投打に実績を残している楽天の外国人はリーグ屈指の陣容と言えるかもしれない。
(広尾晃 / Koh Hiroo)