「このままでは意味がない」―オリックス西がプロ10年目で取り組む初の試み
プレートの位置を真ん中に変更、福良監督は開幕投手“奪取”に期待「取りに来て」
オリックスの西勇輝投手が13日、今キャンプ初のシート打撃に登板した。園部、杉本ら打者6人に対し17球を投じ2安打1奪三振。スライダー、カーブを交え感覚を確かめるように投げ込んだ右腕は「変化球でもストライクを取れたのでよかった」と手応えを口にした。
昨季は17試合に登板し5勝6敗、防御率3.44。左手骨折の影響もあり、規定投球回も逃す屈辱の1年となった。今年で10年目。変化を求める右腕は今年からプロ入り初の試みに着手している。プレートの踏む位置をこれまでの一塁側から真ん中に変更した。
「相手バッターの目線を変えたかった。もう10年目に入って『西の球はこうだな』と相手には思われている。相手のイメージを変えたい」
2012年にノーヒットノーランを達成し、これまで4度の2桁勝利をマークするなど実績を残してきた。それでも「自分自身が成長も変化もしたい。ずっとこのままでは意味がないので」と、現状に満足することはなかった。
並々ならぬ決意で挑む西の姿に福良監督も「ブルペンでも去年とは違う感じがありますね。(開幕投手は)まだ、決めてないから取りに来てほしい。やってくれると思いますよ」と大きな期待を込めている。
チームには絶対的エースの金子千尋が君臨。激しい競争を勝ち抜き開幕投手を務めることになれば自身初の大役となる。オフには毎年恒例の巨人菅野らとの自主トレで“エース道”を注入された。「色々なことを教わった。今年はしっかりとローテを守っていきたい」。背番号「21」は止まることなく進化を求め続ける。
(Full-Count編集部)