中日の「未完の大器」高橋は花開くか 森監督も高く評価「期待をもたせる」

期待されながらも定位置を掴めぬままに6シーズンが経過した

 東海大甲府高校から2011年のドラフト1位で中日入りした高橋。高校生ナンバーワンスラッガーと称され、高校通算57本塁打を放ち、ルーキーイヤーから大きな期待を寄せられてきたが、プロ入り後は、期待に応えてきたとは言い難い。

 1年目から41試合に出場し、2本塁打を放ったものの、2年目以降も66試合(5本塁打)、61試合(6本塁打)、51試合(4本塁打)、75試合(4本塁打)、そして昨季は41試合(2本塁打)に終わり、レギュラー定着には至らず。昨季のルーキー京田陽太が遊撃手の定位置を不動のものとする一方で、三塁手のポジションを確保できなかった。

 昨季18本塁打を放った福田永将が三塁を守ることから、本格的に二塁手に挑戦。キャンプ2度の対外試合は共に二塁で出場している。「サードと違って動く範囲がありますし、カバーもある。大変ですけど、出られるチャンスがあるならどこでもやる。与えられたところをしっかりやっていきたいです」。戸惑いこそあれ、定位置を掴むチャンスと捉えて、必死にアピールしていくつもりでいる。

 この日の起亜後、報道陣から目についた選手を問われた森繁和監督は「みなさんが思っている人でしょう」とし、高橋の名を挙げた。「途中からいって、自分のスイングをできている。結果が出ると、本人も嬉しいでしょうし、我々も引き続き途中からにしろ、使っていく上で期待を持たせる選手だなと思います」と高く評価していた。

 期待され続け、はや6シーズンが経った。高橋周平の覚醒、本格化は長らく球団が、そしてドラゴンズファンが待ち望んできたものだと言える。7年目となる2018年。「準備とか今までやろうとしてきたことを継続してやろうと思っています。まだ始まったばかり。実戦はいっぱいありますし、成長しないといけないし、どんどんアピールしたいと思います」と語る「未完の大器」は、花開かせることは出来るだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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