「今年に懸ける気持ちは強い」―オリ西、半年ぶりの実戦登板で乱れた理由
1回1安打無失点も2四死球と乱調「力みが出ました」
約半年ぶりの実戦復帰を果たした右腕は不満げな表情を見せていた。オリックスの西勇輝投手が17日、紅白戦に先発。1回1安打無失点ながら2四死球の内容に「半年ぶりですから、やっぱり力みが出ました。観客がいて、打者と勝負する。自分の思うようなことはできなかった」と振り返った。
昨年8月に左手を骨折してから、初の本格的な実戦登板。今キャンプではフリー打撃などには登板していが、この紅白戦は普段ではあり得ない緊張感があったという。先頭の福田には死球を与え、続く大城にも四球と制球が定まらない。2死走者なしから武田には右前打を浴びる…。ボールの勢い、キレに問題はなかった。
「試合勘というか、この雰囲気を呼び戻すことが一番。マウンドに上がる過程とか。この感覚を味わえたのが今の時期でよかった」
10年目を迎え、十分な実績を残している右腕でも、久しぶりのマウンドで感じる“わずかなズレ”は命取りになるという。昨年は5勝6敗、防御率3.44と不本意な成績に終わった。3年続けていた2桁勝利もストップし、規定投球回も逃した。それだけに今年に懸ける思いは誰よりも強い
初登板は不本意な形に終わったが、その理由は西自身が一番分かっていた。
「今年に懸ける気持ちが強いですから。だからマウンドで前のめりになったり、メンタル面が落ち着かなかったり。理由は、はっきりしているので。次はそこを落ち着かせてやっていきます」
開幕投手候補に名前が挙がる背番号「21」。シーズン本番を見据え、ペースを上げていくつもりだ。
(Full-Count編集部)