離島キャンプのメリット生かして― ロッテと深める絆

台湾とも連携、「対戦相手となるチームがないのが問題だった」

 最近、プロ野球の春季キャンプは沖縄本島に集中する傾向にあるが、石垣市としてはどう考えているのか。

「そのことはもちろん承知しています。でも、石垣島は沖縄本島よりさらに温暖です。またキャンプ地の石垣市中央運動公園は野球場が2つあり、1軍、2軍が合同でキャンプができる恵まれた環境にあります。そういうメリットは大きいと思います。市や市民の方々の支援も大きいと思います。ただ、ロッテ1球団の単独のキャンプですので、対戦相手となるチームがないのが問題でした。そういう意味もあって私たちは、アジアゲートウェイ交流戦パワーシリーズを誘致しました。

 石垣島と台湾は、石垣島と沖縄本島よりも距離が近いんです。台湾の球団も飛行機で1時間程度で遠征にくることができます。開催も3年目になり、今年は多くの応援団の皆さんもやってこられました。そういう方々のインバウンドも期待できるようになりました。このイベント自体が台湾と石垣島双方で定着しました。

 今年は2月6日(日本時間7日未明)に台湾東部を中心に発生した地震における被災地への支援のため、石垣市主催の募金活動も行いました。絆は深まっていると思います。確かに離島でのキャンプは、いろいろなハンデキャップがあります。でも、メリットを生かすことで、これからも千葉ロッテマリーンズさんと、長くお付き合いしていきたいですね」

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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