「ジーターといざこざになるなんて…」オブジェ撤去には芸術家の許可必要?

グルームス氏が撤去を否認すれば「事実上何の価値も持たないものに…」

 記事によると、肝心の本人の意思は「ノー」。前オーナーのジェフリー・ローリア氏の友人で、勧められて「ホームランを祝うこと、そして、ただ単に楽しむこと」という目的で「ホームラン・フィーチャー」を創ったというグルームス氏は「私が望むことは、そこに残しておくことなんだ」と発言したというのだ。

 マイアミ・デイド郡の市長は、1月にジーター氏と初めてマーリンズ・パークで会った際に、マーリンズがオブジェを撤去したがっていると確かに認識したという。もっとも、同紙は「しかし、ここで問題が浮上する。マイアミ・デイド郡が最初にグルームスと結んだ協約において、そのスカルプチャーを撤去することに関してある程度の補償がグルームスに与えられている、と郡の文化庁の責任者であるマイケル・スプリングは言ったのだ」と“スクープ”。さらに、「この取り決めにおいて、もし撤去された場合にグルームスは(スカルプチャーの製作に関わっていることを)否認することができる」とも言及している。

 スプリング氏は、「彼が否認することで、郡の持ち物であるこのスカルプチャーが事実上何の価値も持たないものになってしまうのです」と指摘。一方で、撤去した後に運び込むことになる候補地も挙げながら「レッド・グルームスはアメリカのアーティストにおいて重要な存在なんです。そして、これは彼のキャリアでの重要な作品の一つなのです。彼は自身の作品に関してプロフェッショナルな懸念を持っています」と、グルームス氏への配慮も見せたという。

 思い切ったチーム再建に批判はつきものとはいえ、スーパースターだったヤンキース時代から、オーナー就任後に“イメージダウン”したとも米メディアに指摘されているジーター氏。グルームス氏も「ジーターは偉大なニューヨーカーの一人なんだ。まさか彼といざこざになるなんて全く思わなかったよ」としつつ、「自分はマーリンズファンなんだ。(ニューヨーク在住ながら)彼らにスイッチしたんだ」と話している。

 混沌としてきた「オブジェ」問題。果たしてどんな決着を迎えるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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