鷹16年ドラ1田中正義が24日に紅白戦登板 「置きにいく」は解消できるか

練習試合では最速149キロも、走者を背負うと140キロ前後に減速

 2イニング目は3者凡退。遊飛、二ゴロと2死とすると、147キロのストレートでバットに空を切らせた。2回で1安打1失点、3つの三振を奪い、降板後は「悔しい部分は多いですが、納得出来る部分はなくはなかった。真っ直ぐで空振りが取れたり、その部分は、まだまだ100点ではないですけど、やってきたことはそこには出ているかな、と」と語っていた。

 奪った三振は、全て最後は真っ直ぐ。149キロで見逃し三振、149キロと147キロで空振り三振を奪った。やはり、しっかり腕が振れ、指にかかった時のボールは生半可なものではなく、威力十分。だが、振れ幅の大きさが、特に走者を出してから、気になったのも事実だ。

 1イニング目、走者を一塁に背負ってから投じた真っ直ぐは140キロ、141キロ、140キロ、139キロと一気に10キロ近く減速。どうしてもボールを置きにいっているようになり、武器であるはずのボールの威力がなくなっていた。「去年の3軍、フェニックスリーグで置きにいくというか、腕を振り切れていないボールがあって、それは改善されてきている。徐々に良くなってるというのはある」と田中は語ったが、まだ完全には解消されていないようだ。

 走者がいない時に投じるボールは、そう簡単に打者が打ち返せる代物ではない。本人が語るように、しっかり腕を振り切れれば、自ずといい結果がついてくるのではないだろうか。昨季日本一に輝いた主力打者たちと対戦する貴重な機会。結果を気にせず思い切り腕を振ることだけに意識を集中し、先輩たちを牛耳ってもらいたいものだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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