無念の離脱、鷹・栗原が心境吐露 左肩脱臼にも「レベルアップした姿で…」
左肩関節前方脱臼、手術すれば全治6か月、保存療法なら全治3か月…
それが、2月20日に暗転した。B組の練習試合JX-ENEOS戦後に行われていた特守の最中に、左肩を負傷。突きつけられた診断結果は「左肩関節前方脱臼」。手術をすれば、全治まで6か月ほど。再発のリスクが残る保存療法だと復帰まで3か月かかるという、どちらを決断するにしろ開幕までの復帰はほぼ不可能だった。
負傷から6日経った26日、栗原は他のリハビリ組の選手たちと一足早くキャンプ地を離れた。「落ち込むところもありますし、不甲斐なさもありますけど…。みんながプレーしているところを見ていると、モヤモヤとした気持ちにはなりますけどね…」と話す表情には悔しさが滲む。患部の左肩を固定したまま、キャンプ地を離れるバスに乗り込んだ。
ただ、起きてしまったことは取り返せない。過去には戻れない。栗原も必死に前を向こうとしている。「今はとにかく治すことと、今の自分よりもレベルアップした姿で帰ってくることを意識してやっていこうと思っています。出来ることをやっていきます」。落ち込む心を奮い立たせるように、己に言い聞かせるように語った。
高谷裕亮捕手も右肘の関節炎で離脱しており、チームは“捕手難”に直面している。チームにとっても痛いが、最も辛いのは負傷した選手たちだ。今の自分よりもレベルアップした姿を――。その言葉を信じ、より一層逞しくなった姿で帰ってくることを期待して待ちたい。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)