驚きの連続だった2週間の共同生活 オリ金子の“相棒”務めた3年目右腕の決意
ルーキーイヤーから2年連続開幕1軍の赤間「得たものは大きかった」
“エース道”を吸収した3年目右腕が並々ならぬ思いでシーズンを迎えようとしている。オリックスの赤間謙投手。春季キャンプは2軍スタートと悔しい思いを味わったが、実戦で結果を残し、3年連続の開幕1軍入りを狙っている。
赤間は2015年に鷺宮製作所からドラフト9位でオリックスに入団。ルーキーイヤーは主に中継ぎとして24試合に登板し0勝1敗、防御率3.09をマーク。昨年はプロ初勝利をマークするも、若手の台頭もあり1軍登板はわずか7試合に終わっている。
福島第1原発に近い楢葉町出身。2011年の東日本大震災で被災し、自宅は取り壊された。「1軍で活躍する姿を見て、少しでも喜んでくれれば」との思いを持ち、「2011・3・11」と刺繍されたグラブを使っている。あれから7年の月日が流れようとしているが、今でもあの光景を忘れることはない。「野球ができる幸せを感じながら、毎日、悔いを残さず過ごしていきたい」。プロでの活躍が被災地への恩返しになると信じている。
「何か変えないといけないと思っていた時に、誘っていただいて即決しました」とオフにはエース・金子千尋の自主トレパートナーを務め、米ロサンゼルスで体を鍛えぬいた。
約2週間の共同生活は驚きの連続だったという。「食事は毎日、栄養バランスを考えて取っていましたし、睡眠時間もしっかりとる。え?もう寝るのって言うぐらい(笑)。でも、それが当たり前なんだと改めて思いました。全ては野球に繋がっていくんだって」。米ロスのトレーニング施設では世界中のアスリートを間近で見ることもでき、新たな知識も得ることができた。
進化した右腕が狙う先は3年連続の開幕1軍。そして全ての数字でキャリアハイを叩き出すことだ。「ポジションにこだわりはない。与えられた場所でしっかりと結果を残したい。金子さんから得たものは大きかった。結果でこたえるしかないですから」。激しい競争を勝ち抜き、金子と同じ1軍のマウンドに再び上がるつもりだ。
(Full-Count編集部)