現役バリバリ1軍野手が異例の独立リーグへ 村田修一が目指すNPB復帰への道
四国アイランドリーグplusでは昨年、マニー・ラミレスがプレー
なお、同じ独立リーグの四国アイランドリーグplusでは、NPBで1000本以上の安打を記録した選手はプレーしていない。昨年はMLB通算2574安打のマニー・ラミレスが高知でプレーしたが、マニーも2011年を最後にMLBではプレーしていない。村田とは大きく事情が異なる。
ルートインBCリーグでは、今年から26歳定年制を導入している。今年38歳になる村田はこの枠から外れているが、例外的に設けられた各球団5人までのオーバーエイジ枠での入団だ。NPBの選手の支配下選手登録の期限は7月31日。ルートインBCリーグは6月中旬で前期日程を終了するため、村田はこの時期までに実績を残し、NPB球団のロースターに名前を連ねたいところだ。
独立リーグでのプレーを経て、NPBに復帰した選手の中で、村田の手本になりそうなのは、現阪神の藤川球児だろう。阪神時代、絶対的なクローザーとして活躍した藤川は、2013年にMLBに移籍。2015年シーズン中に日本復帰を表明したがNPB球団ではなく、四国アイランドリーグplusの高知に入団。6試合2勝1敗、防御率0.82と格の違う成績を残す。また2002年以来の先発のマウンドに立ち、完封勝利を挙げて健在ぶりをアピールし、阪神に復帰を果たした。
同じ「松坂世代」の村田にとって、藤川のこの事例は大いに参考になるのではないか。栃木球団でのプレーの期間は3か月程度になりそうだ。村田は限られた時間で精いっぱいのアピールをしてほしい。また、栃木の若い選手たちも村田のプレーから多くのものを学び取るだろう。
(広尾晃 / Koh Hiroo)