イチロー6年ぶりマリナーズ入団会見、念願の復帰に「とてもハッピーです」
背番号は51「いずれまたこのユニフォームを着てプレーしたいと思っていた」
マリナーズは7日(日本時間8日)、マーリンズからフリーエージェント(FA)となっていたイチロー外野手と正式契約を交わしたと発表した。米アリゾナ州ピオリアにある球団キャンプ施設内で、ジェリー・ディポトGM、スコット・サービス監督、代理人のジョン・ボッグス氏らと入団会見に臨んだイチローは「とてもハッピーです」と喜びを語った。
レジェンドがメジャーリーガーとして第一歩を踏み出した地に戻ってきた。2001年にオリックスからマリナーズ入りしたイチローは、移籍1年目に新人王とMVPをダブル受賞する離れ業を成し遂げ、その年から10年連続で200安打以上を記録。2004年にはシーズン262安打というメジャー記録を打ち立てた。同時期には10年連続オールスター選出&ゴールデングラブ賞受賞。シアトルの顔として活躍し続けたが、2012年シーズン途中にヤンキースへの電撃トレードが決まった。
ヤンキースで2年半を過ごした後に、2015年からマーリンズへ移籍。2016年には史上30人目となるメジャー通算3000安打の金字塔を達成。その後もヒットを積み重ね、現在は歴代21位の3080安打を記録している。また、通算3000安打&通算500盗塁を達成したのは、メジャー史上7人目の快挙だった。
マーリンズに移籍後は控え外野手として出場機会を減らし、昨季は136試合に出場し、打率.255、50安打、3本塁打、20打点、1盗塁の成績で、シーズン終了後にチームは2018年の契約オプションを行使しないと発表。FAとなり新天地を探していたが、歴史的に動きが遅いFA市場の影響もあって、なかなか移籍先が決まらなかった。
マリナーズのジェリー・ディポトGMは「イチロー獲得で、我々のチームに多才で運動能力の高い外野手が増えた。彼の驚くべき野球に対する意欲、準備、集中力は、いろいろな形でチームに好影響を与えてくれる。グラウンド上でもクラブハウス内でも、彼は間違いなく史上屈指の偉大なる選手で、疑いようのない存在は貴重な戦力補強となる。彼を“ホーム”に呼び戻すことができて非常に喜んでいる」とコメントしていた。
イチローは入団会見で「2012年7月にシアトルにサヨナラを告げて、その後ニューヨーク、マイアミ、5年半が過ぎたんですけど、その間も僕の家はずっとシアトルにあって。ニューヨークから家に帰る時も必ずシアトルの景色を見ながら家に帰る。マイアミの時もそうでした。いずれまたこのユニフォームを着てプレーをしたいという気持ちが、心のどこかに常にあったんですけど、それを自分から表現することはできませんでした。それは5年半前のことが常に頭にあって、戻って来てくれっていう声は僕の周りでたくさん聞いたんですけど、それを僕は聞き流すことしかできなかったんですね。でも、こういう形でまたシアトルのユニフォームでプレーする機会をいただいたこと。2001年にメジャーリーグでプレーすることが決まった時の喜びとは、まったく違う感情が生まれました。とてもハッピーです。」と話した。