台湾球界が抱える課題、昨季WBCでベスト布陣組めず…その理由とは
台湾球界が抱える課題、球団として「防ぎたい」状況とは
「CTBAは球場使用料金も支払っておらず、補助金と収入を独占しています。さらに、選手に怪我などがあった場合には球団が全てを負担しなければいけない状態にあります。ラミゴとしては、こういった状況を防ぎたいと考えています」
WBCやプレミア12など国のトップチームが参加する国際試合には、プロの選手が出場する。そのため、CPBLが主導するべきだというのが球団の考えだ。2017年11月に行われたアジアプロ野球チャンピオンシップは、CPBLの主導で行われたため、ラミゴモンキーズは選手を派遣し、王も出場。しかし、今後の国際大会はCPBLが主導することになるか、まだ確定していないという。
「新しい体育署大臣が就任して以来、CPBLはチーム編成、事前練習、試合出場・運営の全てを任せて欲しいと訴え、一旦は受け入れられました。しかし、大会参加についてCPBLが調整を進めている最中に、CTBAは試合に出場する主導権(チーム編成など)はCPBLに、試合を運営する権利はCTBAにあると主張してきました。現在この点が解決されておらず、前進することが出来ませんので、早急な問題解決を望んでいます」
2020年の東京五輪は国内のリーグ戦期間中に行われるため、中断を余儀なくされる。そういった面でも、CPBLに全てを一任するべきだと浦氏は考えている。近年、日本球界と交流を深めている台湾球界。国際大会でもトップチーム同士の戦いが見られるよう、早期の問題解決が期待される。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)