「悩んでいます」復活を目指す松坂の告白 “代名詞”ワインドアップの行方
代名詞は“タメ”を作るワインドアップだが…
松坂のノーワインドアップは、2016年シーズン終了後に参加したプエルトリコのウインターリーグで挑戦し、この形で2017年3月25日の広島戦(ヤフオクD)で7回無安打無失点の好投を演じている。
ワインドアップへのこだわりを見せる一方で、バランスが安定しやすいセットポジションやノーワインドアップの可能性も残したまま。14日の西武戦はワインドアップで投げて、3回3安打5四死球2失点と制球を乱した。実は、このワインドアップに、ある“変化”を余儀なくされていた。
「キャンプの時に審判から注意を受けまして。それで(ワインドアップの)形を変えたことで、タイミングのズレが出ているかもしれない」。詳細については語らなかったものの、松坂がワインドアップに入り、腕を上げた時の動作が注意を受けかねない、という指摘が審判からあったのだという。
松坂の代名詞ともいえるワインドアップ。両手を頭上に掲げると、腰でリズムを刻む。2、3秒の”タメ”があってから、左足を上げる動きに移る。14日の西武戦では、そのタメの時間が短くなっていた。この両腕を上げた際のタメに、何らかの懸念を伝えられたのだろう。
「審判によって見解が違ったりもして。それから試合で投げても、ブルペンで見てもらっても言われていない。元の形に戻してみて、それで言われたら、それはその時に考えようかなと」。オープン戦最後の登板は、25日のロッテ戦(ナゴヤD)と目される。そこで松坂はいかなる答えを導き出すのか。復活に向けたキーポイントの1つとなるかもしれない。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)