本塁打王を父に持つ“父子鷹”の20歳 「現実離れ」の本塁打にファン「未来明るい」
ブルージェイズのボー・ビシェットがパイレーツ戦で逆方向へのアーチ
強打者の証とも言える逆方向へのホームラン。右打者ならライトへ、左打者ならレフトへとアーチを架ける姿は、スラッガーとして重要な資質の1つである。
MLBでは将来を嘱望される若きスラッガー候補が、驚きの逆方向への本塁打を放ち、話題となっている。その力強い本塁打を放ったのは、ブルージェイズ期待のボー・ビシェットだ。ビシェットと聞けば、ピンと来る人もいるかもしれない。
ボー・ビシェットの父は、ロッキーズなどでプレーし、メジャー通算274本塁打を放ったダンテ・ビシェット。1995年にはシーズン40本塁打を放ち、本塁打王にも輝いており、父のポテンシャルを存分に受け継いだ、まさに“父子鷹”だ。
ボー・ビシェットが驚異のアーチを放ったのは、22日(日本時間23日)に行われたパイレーツとのオープン戦。この1発を、MLBの公式ツイッターが「ボー・ビシェットが現実離れした逆方向への飛球を放つ」とし、驚きをもって動画つきで紹介している。
7回無死一塁で打席に入ったボー・ビシェットは、左腕フェリペ・リベロの投じた97マイル(約156キロ)、内角へ食い込んで来る真っ直ぐを弾き返すと、打球は右翼ポール方向へ。高々と舞い上がった打球はフェンスを悠々と越え、スタンドへと飛び込んでいった。
将来に大きな期待を抱かせるボー・ビシェットの1発に、MLB公式ツイッターには、ファンからの高い期待を感じさせるコメントが。チームの主砲であるジョシュ・ドナルドソンを引き合いに出し「彼は打席でドナルドソンみたいだね」とするコメントや「我々の未来は明るい」といったものも。
さらに、チーム内には、メジャー通算449本塁打のブラディミール・ゲレーロの息子であるブラディミール・ゲレーロJr.も在籍。ビシェットの本塁打で一塁走者として生還したのが、そのゲレーロJr.で「ブルージェイズファンとしては楽しみになるね。次を担うのはビシェットとゲレーロかな?」と、若き至宝2人に期待する声もあった。
米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」の若手有望株ランキングで8位に選出されている2年目、20歳のボー・ビシェット。昨季はシングルAで110試合に出場し、打率.362、11本塁打。スプリングトレーニングのオープン戦では、限られた出場機会の中で、7打数3安打1本塁打4打点、打率.429という成績を残している。まだ20歳。この先、どれだけの打者に成長するか、楽しみである。