阪神・福留はなぜ40歳でもスゴイのか 揺るぎない哲学「俺は流されない」

阪神・福留孝介【写真:荒川祐史】
阪神・福留孝介【写真:荒川祐史】

厳しい言葉に宿る温かさ「自分の中に厳しさを持て」

 阪神の主将を任命されて2年目。チームについて語る福留孝介の姿は、一家を支える大黒柱を思わせる。さらに言えば、職人肌の頑固オヤジ。若手に向けて発する言葉は厳しいが、その裏には責任感と温かさが宿っている。 

 チームは昨季、投手陣や若手の奮起もあり、前年の4位から2位に躍進した。先発では8年目の秋山拓巳が12勝6敗、防御率2.99の好成績を残し、ブルペンでは67試合に投げた桑原謙太朗が39ホールド、防御率1.51をマーク。野手では高山俊、大山悠輔ら若手に今後につながる光が見えた。クライマックスシリーズ(CS)ではDeNAに敗れる悔しさを味わいながらも、今季以降に期待を持たせるシーズンだったが、40歳ベテランは気を引き締める。 

「それを選手たちが、どう感じるか。去年を終えて『俺は成長した』って思っているのか、『成長するためのきっかけを掴んだ』と思っているのか、『いやいや、これじゃ物足りない』って思っているのか。本人たちがどう感じているかによって、今年は大きく変わってくると思う」 

 今年で現役20年目。日米でキャリアを積み上げる中で実感したのは、「個の力」の大切さだ。チームとして成熟するためにも「個」の成長がカギになる。

掲げるキーワードは「孤独」、「何があっても自分は流されない」

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