今季初先発初勝利の前田健太 昨季踏まえて初戦重視「相当気持ちは入れた」

ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】
ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

中継ぎ経験でスタイルチェンジ「しっかり打者と勝負できた」

 今季初先発となった3月31日(日本時間4月1日)の本拠地ジャイアンツ戦で、5回を5安打10奪三振無失点の好投でシーズン初白星を飾ったドジャース前田健太投手。地元ファンに圧巻の三振ショーを披露した日本人右腕は、試合後「今日は少し球数は多くなってしまいましたけど、無失点で初勝利を挙げられたっていうのは僕にとってはすごくいい登板になった」と笑顔を見せた。

 この日の好投を支えたのは、昨季の悔しさと反省だった。メジャー2年目だった昨季は、シーズン初先発となったパドレス戦で5回3失点で黒星。4月はそのまま状態が上がらず、5試合(26回)に投げて2勝2敗、防御率6.58の成績だった。「去年、最初の登板だったり、4月がすごく悪かったので、今日の1試合っていうのはすごく僕の中では大事でした」と上がったマウンドで結果を残した。

 去年は6月に一時ブルペンに配置転換され、プレーオフも先発ローテを外れた。だが、中継ぎとしてワールドシリーズ進出に大きく貢献。攻める投球スタイルで無失点イニングを続けた。その経験も踏まえ、「自分のピッチングスタイルを見直す」ことを課題とした今季。球数こそかさんだが「しっかりバッターと勝負することができたと思います」と要所で三振を奪った。

「相当気持ちは入れて投げました」という言葉通り、マウンド上で発する声が何度も球場に響き渡った。チームに今季1勝目をもたらした白星は、メジャー通算30勝目となった。「大した節目でもないと思う」と謙遜すると同時に、「1つでも多く勝っていきたいなと思います。こうやって最初の登板で勝ちをつけてもらったということは、すごく自分にとってもプラスになるので、しっかりと次の登板もいい形で入っていけるように調整したいと思います」と、さらなる積み上げを誓った。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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