初のリーグ連覇に向けて好発進 “投手”の仙台大を牽引する頼れる4番打者
3月には楽天2軍とオープン戦、戸村から左翼へ本塁打放つ
冬場は「ボールとバットの接触時間を長くすること」を意識して打撃練習に励んだという。ティー打撃やロングティーでボールを打ち込み、感覚を養った。オープン戦で手応えをつかみ、「アウトになっても内容のある打席もあった」と話す。楽天生命パークで3月15日に行われた楽天2軍とのオープン戦では、7回に戸村健次投手からレフトへ本塁打を放った。9回には久保裕也投手から中安をマーク。「プロのピッチャーは大学生とボールのキレが違った」と感じる中で結果を残し、自信をつけた。
仙台大は2014年春に67季ぶりのリーグ優勝を果たして以降、15年春、16年秋、17年秋を制している。攻撃力もさることながら、現DeNAの熊原健人投手や阪神・馬場など、好投手を擁しての優勝だった。今年はまだ投手陣に不安が残るため、攻撃が鍵を握る。鳥井は「オープン戦でも先制されて追いついて、勝ち越されて逆転した試合も多かった」と振り返り、「去年よりも点を取られるのは覚悟している」と気を引き締める。
リーグには、阪神・金本知憲監督や大魔神・佐々木主浩氏(現野球解説者)ら多数のプロ野球選手を輩出し、68回の優勝を誇る東北福祉大がいる。かつては34季連続優勝などもあった東北福祉大だが、近年、その牙城を崩しているのが仙台大。しかし、リーグ49年の歴史の中で仙台大の連覇はまだない。
「仙台大は連覇ができていない。去年の秋に優勝し、この春、連覇のチャンスがある。1年春、先輩たちに大学選手権に連れて行ってもらったので、今年は自分たちの力で後輩を連れて行きたい」と鳥井。秋春のリーグ連覇、そして3年ぶりの大学選手権に向け、バットを振り続ける。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)