大谷の野球カード高騰 入手のフィリーズ右腕も“恩恵”「人生でベストカード」
ニシェックは大谷カードをゲット→売却「凄まじい入札競争だったよ」
しかも、二刀流の人気高騰で恩恵を受けたライバル球団の選手がいるという。フィリーズのパット・ニシェック投手はカードコレクターとして有名だが、先週、世界に69枚しかない大谷のサイン入りカードを引き当てる幸運に恵まれた。そして、現地時間8日(同9日)にインターネットの通販サイトで6101ドル(約65万3000円)の高値売却に成功した。
変則的なフォームで知られる右腕はMLB公式サイトの取材に対して、「これまでの人生で引き当てたベストカードだね。凄くびっくりしたんだ。自分よりもこのカードを大切にしてくれる人がいるだろうから、何て言うか、これを出品すれば欲しいカードが手に入るか、もう1パック買いに行けると思ったんだ。趣味っていうものはそうやって楽しむものなんだ。だから出品することになったんだ。凄まじい入札競争だったよ」と回顧している。
さらに、手放したことを後悔しているか問われると、笑顔で「そうだね。アーロン・ロジャースのNFL2年目のカードを売ったときがあってね。確か40ドル(約4283円)くらいで売れたんだけど、数年前見てみたら2000~3000ドル(約32万円)くらいになっていたんだ。アーロン・ジャッジの場合もそんな感じだよ」と振り返り、「オオタニもそうなってくれることを願うよ。そうすれば、これを趣味にする人も増えるからね」と言及。「もう2度とあの(オオタニ)カードが手に入ることはないだろうね。数千パックに一枚のもののはずだから」と、やはり若干の“未練“も滲ませていたという。
「メジャーリーグの選手が利益のためにカードを手放すときは、どんな大きな金額なのかそれだけで分かる。このような事態は過去に我々も目撃してきた。イチローとプホルスの2001年だ。そして、昨年のアーロン・ジャッジだ。しかし、オオタニに関して過去数週間で我々が目の当たりにしたものは、過去に比較例がないほどなんだ」
ESPNの取材に対して、Topps社のプロダクトディベロップ部門のクレイ・ルラスキ副社長はこう語ったという。
デビュー1年目の2001年に新人王とMVPを同時受賞したマリナーズのイチロー外野手、そして、“同期”でメジャー通算615本塁打を誇る大谷の同僚、アルバート・プホルス内野手はいずれも有資格1年目で米国野球殿堂入りが確実視されているスーパースター。さらに、昨季52本塁打で新人王に輝いたヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手をも超える勢いを見せているという二刀流右腕のカード――。同業界もメジャーリーグに世紀のメガスターが誕生したことを実感している。
(Full-Count編集部)