コロンVS大谷翔平は21歳2か月差 日米球史に残る20歳超の“年の差対決”
40歳の王貞治は19歳の牛島和彦と対戦
通算868本塁打を打ったNPB史上最強打者の王貞治は1980年に40歳で引退したが、この年の9月14日、後楽園球場の中日戦で19歳の牛島和彦と対戦。先発3試合目の牛島に中飛、中飛と打ち取られた。牛島は前年の甲子園で、ドカベンこと香川伸行とのバッテリーで「浪商旋風」を巻き起こした人気選手だったが、レジェンドとの対決に「緊張した」と語っている。
2015年10月7日、マツダスタジアムでの広島-中日戦で、50歳の山本昌はこの年2度目、そしてキャリア最終の登板を迎えた。通算219勝165敗。NPB史上最後の200勝投手になるのではないかと言われる左腕は、24歳下の丸佳浩と対戦。時速117キロのスライダーで二ゴロに打ち取り、敵地ながら大観衆の声援を受けてマウンドを降りた。丸は2017年にはMVPを受賞するなど、山本昌とともに球史に残る選手になろうとしている。
大谷は今後、同地区のシアトル・マリナーズとの対戦が控えている。このカードで登板すれば、21歳年長のイチローとの対戦があるはずだ。大谷翔平が生まれた年に当時のNPB新記録となる210安打を放って大ブレイクしたイチローは、大谷世代にとっては子供の頃から憧れの存在だった。投手・大谷翔平はイチローに対してどんな投球を見せるだろうか。
早くも大谷は記録ずくめのシーズンを送っているが、レジェンド打者との対戦でも球史に新たな物語を織りなしていく。
(広尾晃 / Koh Hiroo)