中3日で7回無失点の好投 鷹・石川に見る「リズム」「テンポ」の重要性
試合時間わずか2時間32分「リズムよくというのは意識していた」
今季、ここまでのホークス先発陣は球数がかさみ、5回前後で100球に達することが多かった。こうなるとテンポは悪く、ゲーム全体としてダラけた空気になる。ただ、この日はそれが一転。日本ハム先発のマルティネスのテンポがよかったこともあって、軽快なリズムで試合は進んだ。
試合時間2時間32分で決着したところにも、それが現れている。こういう流れになると、打線にもいい影響を与える。2回に松田の適時打で1点を先制し、4回には柳田がソロ本塁打を放った。「いつもリズムよくというのは意識していたので、いい形で投げられたので、意識していることが出てよかったですね。自分のリズムがいいから、守る時間が短いと(柳田さんは)言ってくれる。野手のみなさんそう言ってくれるんですけど、それは持ち味だと思っている。リズムよく、テンポよくこれからも投げていけるようにしたい」。投手のリズムというものが大事だと、この日の石川の投球は改めて証明していた。
急遽、中継ぎから先発に回ることになったが、マウンド上では「中継ぎを7回やるイメージですね。1回1回のイメージで入ったので。1人1人リセットしています。感覚的に。長いイニングをと自分の中で思ってしまうと緩む、抜いてしまうところがあるので」と意識して投げていたという。
工藤公康監督は、次回も石川を先発として起用する考えを示した。千賀、和田を欠き、他の先発陣もピリッとしない。その中でこれだけのピッチングを見せれば、当然の選択だろう。昨季も役割を変えながらチームの台所事情を救った石川柊太。今季もまた、ホークス投手陣の救世主となるだろう。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)