鷹・松田が放った、大学の後輩のための一発「投手は勝ち星がつけば変わる」
本塁打数は柳田とデスパイネをライバル視「闘志むき出しでいきたい」
ソフトバンクの松田宣浩が17日の楽天戦で2回裏に先制3号2ランを放った。大きな弧を描いて左中間のホームランテラスに飛び込む一発は、亜細亜大学の後輩でもある東浜巨を勇気づける本塁打となった。
岸孝之から放った先制2ランで、今季3度目となる“熱男コール”がヤフオクドームに響き渡る。「ここまでの2本が負けゲームだったので、やっぱり勝ちゲームで打てるホームランというのが理想ですし、勝ちゲームでの打点が理想ですから。ボクの前がいいバッターばかりなので、ボクが打てば大量点にもなるんで自分なりにプレッシャーを感じながら打席に入っています」と松田は話す。
岸との投げ合いに挑んだ先発の東浜巨にとっては、何よりもうれしい先制点となった。ここまで2試合で結果が出せずに苦しんでいた後輩の姿を松田も常に気にしていた。
「やっぱり(勝ち星が)つくとつかないでは全然違うし、0勝2敗で今日を迎えてやっぱりすっきりしないものがあるような感覚もあった。後輩だからそう見えるところもあるかもしれないけど、今日の勝ちは大きかったと思う。バッターはホームランがいい薬になるけど、ピッチャーはやっぱり勝ち星がつけば変わってくると思うのでよかったと思います」
昨年の1号本塁打は26試合目の4月30日だったが、今季は13試合を消化して3本塁打。それでも松田は「少ないでしょ。オープン戦からそれなりに出てるけど、数字的には率も低いし、13試合の中でももっとホームランも打てたし、もっと打点もあげられた。結果として凡打がヒットになっているところもあるので、一番底辺かなと思ってやっています。ここからどんどんいきたい」と語る。
松田がそう話すのも柳田悠岐とデスパイネに対する強いライバル心があるからだ。「柳田とデスパと3本ずつなんで、とにかくこの2人だけは常にマークしながら、常に立ち位置を上にしていけるように闘志むき出しでいきたい。打順は全然違うけど1本でも多く打っておかないと追いつかれるんでね」と、チーム内競争に闘志を燃やす。
この日、中村晃が足を痛めて途中交代。18日に検査をする予定だが、もしもスタメンを外れるようなことがあれば、松田にかかる期待はさらに膨らむだけに、この日の一発からエンジン全開といきたいところだ。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)