鷹・今宮が難病の高校球児へバット 「サインはしない」の言葉に込めた思い
ホークス今宮、難病と闘う戸塚慎太さんと対面
18日の全体練習前、ソフトバンクの今宮健太が1人の高校球児とキャッチボールを行った。その相手は脳腫瘍と戦う戸塚慎太さんだ。
静岡県藤枝市の静清高校野球部に所属する戸塚さんも今宮と同じ遊撃手。中学時代からテレビで見た今宮の華麗なプレーに憧れていたという。戸塚さんは昨年夏の地方予選の練習中に頭部に打球を受け、病院で検査を行ったところ脳腫瘍が見つかり、8月に手術を受けた。
この日は、難病と闘う子どもたちの夢の実現を手助けする公益財団法人「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」を通して、憧れの今宮との対面が実現した。キャッチボールを行い、ユニフォームと色紙にサインをもらった。
「すごく速い球だったし、ノビもあってすごいなと思いました」と戸塚さん。この春に高校3年生となったが、「大学に入っても野球をやりたいし、その後も草野球でもいいからずっと野球を続けたい」と夢を語る。
一度ロッカーに戻った今宮は、自分が使っているバットを戸塚さんにプレゼント。今宮は、戸塚さんがこれからも野球を続けられることを願って「練習に使えるようにサインはしないよ」と声をかけた。その今宮の思いは、きっと戸塚さんが病気と闘うための大きな力になることだろう。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)