松坂を援護できなかった中日打線 ファーム打率.377の助っ人モヤ昇格へ
19日の阪神戦ではわずか3安打と湿った中日打線
熱投する右腕の投球に、打線が応えられなかった。19日、ナゴヤドームで行われた阪神戦。先発した松坂大輔投手が7回4安打2失点と好投しながら、打線は3安打しか打てずにわずか1得点。奮闘する右腕と迫力のない打線のコントラストが、ハッキリと映し出された。
この日の試合前、主砲のダヤン・ビシエドが米国市民権取得のために渡米したことが発表された。新助っ人のソイロ・アルモンテとともに打線の核を担ってきたビシエドの突然の離脱は痛かった。1番に入っていた大島を3番にし、亀澤を1番に。アルモンテを4番に置き、5番に藤井を起用したが、この打線が全く機能しなかった。
阪神先発の小野の前に凡打の山を築いた。4回1死まで外野にすら打球が飛ばずに、わずか3安打。松坂が7回2死満塁のピンチを脱してドームのボルテージが最高潮に達しても、打線には火がつかなかった。9回、先頭のアルモンテが阪神守護神のドリスから四球を選んで出塁したが、代走・工藤がまさかの牽制死。反撃ムードは一気にしぼんだ。
試合後、森繁和監督は「(松坂の好投で)チームが乗っていけるようにできればよかったけど、できなかったのは申し訳ない。私が思っている以上に、バッター、打撃コーチが思って、いい方にいってくれることを祈っている」と話し、「違う外国人を1人入れることも考えているよ」と、2軍で猛打を振るっているスティーブン・モヤ外野手の昇格を示唆した。
中日では投手のジー、ガルシア、そして野手のアルモンテ、ビシエドが1軍に登録されていた。開幕1軍から漏れたモヤはウエスタン・リーグで大活躍。19日のソフトバンク戦(タマスタ筑後)を終えた時点で18試合に出場し、61打数23安打3本塁打13打点、打率.377をマークしている。ビシエドを欠く中日打線。モヤが復調の起爆剤となるだろうか。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)