“竜のモヤさま”昇格即4安打3打点 未経験の一塁手には「ワオ…」と頭抱える
本職は外野手、一塁手は開幕後に2軍で初めて挑戦
「とにかく塁に出ることだけを考えていた。チームみんなでやっている。力を合わせていけば出来る。本塁打を打っても、7点は取れない。1人1人が繋げていったからこそ、7点になった」。1死で打席に入ると、広島2番手の中田から左中間を破る二塁打を放って出塁。2死二塁となってから、高橋、福田、代打・藤井、代打・亀澤、大島、京田と怒涛の6連打で逆転。さらにこの回2度目の打席で、助っ人は左前に2点適時打を放ち、鯉にトドメを刺した。
「とにかくチームの勝利に貢献したい一心でやっていた。いいところで打てて本当に嬉しい」と、身長201センチの巨体を屈めて笑顔を浮かべたモヤ。4安打のバットはもちろん、慣れない一塁でも奮闘した。
もともとは外野手。これまでの野球人生で一塁でプレーしたことはなく、中日加入後、しかも開幕後に初めて一塁手に挑戦した。ウエスタンリーグでも7試合しか守っていない中で、いきなり1軍の舞台に立つことになった。
この日の試合前、一塁での先発出場を知らされた心境を聞かれると「ワオ…」と頭を抱えて見せたモヤ。ただ、ゴロもきっちりと処理し、無難にこなして見せた。その一塁守備を振り返り「内野手にも感謝だね。いい送球をしてくれた。ワンバウンドもなかったからね」と、チームメートに感謝した。
ビシエド不在の中で、チームに突如として現れた救世主「モヤさま」。この日は、来場者に「昇竜ユニホーム」が配られる「昇竜デー」の第1回目だった。まさに「昇竜」の名にふさわしいモヤの活躍。ここから中日が上昇気流に乗って「昇り竜」となることが出来るか。