8戦連続無失点の中日鈴木博 自らに課す“禁”とルーティンとドアラのバク転
21日の広島戦で鈴木誠也との“鈴木対決”を制してプロ初勝利をマーク
もはや、中日にとって欠かせぬ存在となっていると言っていい。ドラフト1位ルーキー鈴木博志投手。21日の広島戦では開幕して初めて回を跨いで投げて、8回2死から1回1/3をパーフェクトリリーフ。8回裏の攻撃で味方が勝ち越し、嬉しいプロ初勝利をマークした。
記念のウイニングボールは「両親にあげようかな、と考えています」と、お世話になった両親へのプレゼントにするという鈴木博。3月22日、21歳の誕生日に森繁和監督からプレゼントされたシャンパンは「今日開けます」。指揮官からハイタッチの際にも「やっと開けられるな」と声をかけられたようで「それを飲んで今日のことは忘れようかなと思います」と初々しく語っていた。
この日の登板は、同点で迎えた8回2死二塁から。代打・鈴木誠也を迎えたところで、岩瀬仁紀からバトンを受け取った。「意識というか、そういう選手と対戦できることにワクワクしてました」。球界を代表する打者との“鈴木対決”。カウント1ボール2ストライクからの4球目、外角低めへのカットボールで見事に空振り三振を奪って、窮地を脱した。
「三振を取れる投手だと思ってコーチ陣も出してくれていると思うので、あそこで次の回の攻撃の流れにも影響すると思っていたので。そういうのを考えると、狙っていたわけじゃないですけど、結果三振を取れればチームもいい雰囲気になるのかなと」。ルーキー右腕の思った通り、その直後の攻撃で、モヤがソロ本塁打を放って1点を勝ち越した。9回も鈴木博が三者凡退に仕留めてチームは白星を掴み取った。
ここまでプロ入り初登板から8試合連続無失点を継続している右腕。社会人時代から自らに“禁”をかけていることがある。それが投げている際のガッツポーズ。「社会人の監督に言われていたんです。表情に出すな、笑うなって」。ヤマハの美甘政弘監督から口酸っぱく言われていたことなのだという。