ハム中田が放った“狙い通り”の誕生日弾 空振り三振を生かした主将の意地

先発・加藤に初勝利プレゼント「加藤には申し訳なかった」

 5回の6号3ランは、交代したばかりの田中が投じたボール気味の高め直球を強引に振り抜いたものだ。伏線は前日の試合にあった。9回の打席で田中の144キロ直球を空振り三振。「きれいに三振を取られたので、真っすぐで来るだろうなと思っていた。待っていて良かった」と、狙い通りに仕留めてみせた。

 先発の加藤貴之投手にも今季初白星をプレゼントできた。これまでの3試合は打線が援護できず、責任を痛感していた。「加藤には申し訳なかったという気持ちが強い。正直、加藤に勝ちがついたことの方が、自分が打ったことよりもホッとしている」と打ち明けた。

 お立ち台では、西川遥輝外野手から「頼れるキャプテン! 誕生日おめでとうございます!」と誕生日ケーキをプレゼントされた。サプライズ企画に「(ケーキが)顔に来るかと覚悟してたけど、優しかったですね」と話すと、中田は満面の笑みを浮かべた。

 昨季はリーグ最下位の打率.216と低迷し、チームも5位に沈んだ。「個人的にもチーム的にもやり返してやろうと思っている。個人としてもチームとしても充実した1年にしたい」。巻き返しを図る今季、主将としてチームの先頭を走っている。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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