三塁打で達成は意外にも2番目に多い!? ホークス柳田のサイクル安打の価値
三塁打での達成は21例目、実は二塁打に続いて2番目に多い!?
よく知られているように、この記録は1965年7月16日に阪急のダリル・スペンサーが達成するまで日本では知られていなかった。スペンサーが「サイクル安打をなぜ報道しないんだ? MLBだったら大騒ぎになるぞ」と報道陣に問いかけたことで、日本でも初めて注目された。
当時のプロ野球界はそこから慌てて記録を調べ直した。その結果、スペンサー以前に22人が23回記録していたことがわかったが、当然ながら達成当時は全く報道されなかった。
スペンサー以前には16シーズンで23例だったが、それ以後は54シーズンで47例。サイクル安打が注目されることで、打者にもプレッシャーがかかるためか、記録達成の頻度は落ちている。なお、戦前は一度も記録されていない。
21日の柳田のサイクル安打は、最も打ちにくいとされる三塁打を最後に打った。ただ、三塁打での達成は70例中21例目。実は、23例の二塁打に続いて2番目に多い。また、柳田は4安打+単打の5安打している。サイクル安打の試合で5安打したのは14例目だ。
サイクル安打を複数回記録した選手は以下の4人。
3回 ロバート・ローズ
2回 藤村冨美男、松永浩美、福留孝介
一方で、長嶋茂雄、野村克也、落合博満、イチローなどの大選手はサイクル安打を記録していない。この記録は実力に加えて運も味方しなければ達成できないのだ。
今年30歳になる柳田は、まさに働き盛り。今後もサイクル安打をどんどん狙ってほしいものだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)