組織の枠を超えて野球界改革へ「Cambioベースボール・ミーティング」開催

ボーイズリーグの東日本ブロックからは投球数調査の報告

 ボーイズリーグ東日本ブロック理事の飯田研二氏からは、東日本ブロックのボーイズリーグで実施した投球数調査の報告があった。球数制限の必要性が認知される中でも、子どもたちの登板過多はなかなか減少せず、講習会などを通じて指導者層へのさらなる周知徹底と投球数ルールの整備が必要だと訴えた。

 さらに元慶應義塾高校野球部監督で、慶應義塾大学野球部コーチの上田誠氏からは、神奈川県における少年野球、高校野球改革への取り組みが紹介された。指導者の認識は少しずつ変化してはいるが、まだ問題のある指導が多いこと、さらに企業協賛による野球大会の乱立が、野球少年の負担増につながっていることが指摘された。

 またDouble Educationの代表理事の星川大輔氏からは、こうした野球改革の取り組みに賛同する野球関係者のFacebook上のグループが332人になったことが報告された。

 この後、意見交換が行われ、中学を中心とした軟式野球人口の激減が話題となり、その現状と対策について活発な意見が飛び交った。

 3時間に及ぶミーティングによって、日本野球をとりまく危機的状況が改めて浮き彫りとなった。事態は深刻さを増しているが、日本の野球に携わる各界の関係者が組織の枠を超えて集い、今後の取り組みを具体的に議論した意義は大きい。

 Cambioとはスペイン語で「変化」という意味。この輪が広がることで「日本野球変革」の取り組みは一歩ずつながら前進していく。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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