「色んなことが詰まり過ぎた1日」 清宮が1軍デビューで脳裏に刻んだ場面とは

プロ初安打は「怖いもの知らず」だから?

 オーバーフェンスまであと2メートルほどという強烈な打球が、岸を本気にさせた。第2打席の初球144キロ直球を右翼ファウルゾーンにライナーで打ち返したが、その後は一度もバットがボールに当たることはなかった。

「岸さんも素晴らしかったですし、嶋さんの配球も裏をつかれるような配球でした。(第2、第3の)2打席は次に当たる時の宿題かなと思っています。ベンチでは『あれが日本一のチェンジアップだから』と声をかけられました。一級品のボールを見ることができて良かったです」と清宮。球界を代表する右腕との再戦をすぐさま思い描くほど、闘争心をかきたてられた。

 先輩たちが攻略に苦心する中で放ったプロ初安打についても慢心することはなかった。

「皆さんが空振りしたのも今までの経験があって、いろいろ考えた末のことだと思う。僕は怖いもの知らずなので。チェンジアップを見ていたら? 違ったと思います」

 冷静にそう自己分析したが、最初の一振りで直球を仕留めた技術力の高さは際立っていた。

脳裏に焼き付いた場面、「課題が見つかる試合というのはなかなかない」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY