イチローの決断はAロッドの幕引きを想起!? 米紙が「事実上の引退」と比較
今季残りは球団特別補佐となり、試合ではプレーせず
マリナーズは3日(日本時間4日)、イチロー外野手が球団特別補佐に就任し、今季はプレーしないと発表した。来季以降の試合出場に可能性を残しているが、米紙「ニューヨーク・ポスト」電子版では、2016年シーズン途中にヤンキースで現役引退を突如発表したアレックス・ロドリゲス元内野手の例を持ち出し、「変則的な事実上の引退」と特集している。
「変則的なMLBとの別れでイチロー事実上引退に」と題した特集では、2012年シーズン途中から14年までヤンキースでプレーした背番号51を、かつての同僚の引き際と重ねた。
今季ロースターから外れたイチローは、来季以降の戦列復帰の可能性を閉ざしていないが、記事では「大きなもしも、に思える」とし、実現の可能性は低いと分析。同時に、来年東京ドームで行われるアスレチックスとの開幕シリーズ2試合のみ復帰する可能性にも触れている。
マリナーズのジェリー・ディポトGMは「イチローと契約し、チームに溶け込んだことが、今季大きな手助けになっていると信じているし、継続させたい。今回の合意事項は2018年だけだが、イチローが長期にわたりマリナーズの一員でいてくれることが我々のゴール。2018年シーズン中の役割がどう進化するかにより、チームとイチローの両者にとって2019年以降の最高の形が見えてくるだろう」と語っており、イチローが来季以降もマリナーズに留まることを示唆している。
そして、今回マリナーズがイチローに対して見せた動きが、2016年にヤンキースがAロッドに対して見せた動きと重なるという。通算696本塁打を誇るAロッドは、2016年途中に調子が上がらず引退を表明。その時、ヤンキースは残りのシーズンは特別アドバイザーとして球団に残るとも発表していた。記事では、両者の状況を照らし合わせ、「イチロー・スズキはアレックス・ロドリゲスを想起させる」と指摘している。
大前提として、Aロッドの場合は現役引退を発表したが、イチローの場合は引退は発表していないという違いがある。「少なくても50歳まで現役」を掲げているイチローは来季以降、メジャー復帰の道を残しているが、スーパースターのシーズン途中の衝撃的な電撃発表という共通点に、アメリカでは注目が集まっているようだ。
(Full-Count編集部)