古巣マーリンズ盟友からイチローに感謝の言葉「3年間は本当に幸せだった」
2015年から3季プレーし、野球の向き合い方を伝える
マリナーズのイチロー外野手は3日(日本時間4日)に球団特別補佐となり、今季は試合に出場しない決断をした。来季以降の試合出場に可能性は残るが、少なくとも今年はあの華麗なプレーを拝むことはできない。日米球界が“イチローロス”になる中、昨季まで3季を過ごしたマーリンズの“弟子”たちが、師匠にエールを送っている。マーリンズ球団公式サイトが伝えている。
2015年から3シーズンを過ごしたマーリンズで、イチローは第4の外野手という立場ながら、その試合に対する姿勢や準備など、様々な面で若きチームの手本となった。背番号51を心酔し、オフには日本訪問も果たした一塁手ジャスティン・ボーアは「イチは常に全てでプロフェッショナルだった。野球だけではなく人生においてもね」と師匠について言及。さらに「彼が実際に引退したのかは分からない。まだ確定していない。彼が野球を続けたいって知ってるからね」と話し、来季以降の試合出場を期待した。
野手の中ではリーダー的存在でもあるベテラン内野手のマーティン・プラドは「プロ意識、準備、リスペクト、ムラのなさ、そして彼のルーティン。自分に最も響いたのは準備だと思う。試合前に彼がどれほど入念な準備を行っていたか、いかに毎日繰り返し同じことを行っていたか。本当に難しいことなんだ。試合の準備に全霊を注いでいた。これが彼の最も素晴らしいことだと思う」と、毎日スタメン出場ではないにも関わらず、スタメン出場時と変わらぬ準備を続けたレジェンドを振り返った。
昨季メジャーデビューしたばかりの24歳三塁手、ブライアン・アンダーソンは、イチローの若手に対する気遣いに感動したようだ。「初のメジャーキャンプでロッカーが隣だったんだ。僕に話しかける理由なんてなかったと思うんだけど、他のチームメイトと同じように接し、リスペクトしてくれた。僕も最大限のリスペクトを示したよ」と話したという。
そして、今季は遊撃手としての定着を目指すミゲル・ロハスは、昨季終了後にイチローがマーリンズと契約を結ばないと知った時のことを振り返っている。「自分のキャリアにおいて彼とプレーした3年間は本当に幸せだった。最後を覚えているよ。戻って来ないと知って、彼に電話してこう言ったんだ、『イチ、今までありがとう。君のおかげで学ぶことができた』って」と話し、イチローを慕う気持ちを明かした。
イチローの残した功績は、3000安打達成や数々の受賞歴だけではなく、後進たちの心にも刻み込まれている。
(Full-Count編集部)