ダルビッシュ、難病ALS支援のために約100万寄付「僕たちはみんな家族」

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

米メディアが報じる、ライバル球団のファンらが称賛「ダルビッシュのファンになった」

 カブスのダルビッシュ有投手が難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究機関に1万ドル(約109万円)を寄付し、米国で称賛を浴びている。地元紙「シカゴ・サンタイムズ」が伝えている。

 アスレチックスのスティーブン・ピスコッティ外野手は今季、ALSに苦しんでいる母親グレッチェンさんと過ごすためにカージナルスから療養先のオークランドに移籍。話題を集めていたが、グレッチェンさんは闘病生活の末に6日(日本時間7日)にこの世を去った。記事によると、ピスコッティは母親の死を受けて、原因不明のALSの研究機関を発足。アスレチックスのコミュニティファンドの協力を受け、「youcaring.com」というサイトを立ち上げて研究資金を募ったという。

 ピスコッティは動画をアップし、今もなお闘病生活を送るALS患者の支援、ALS研究、啓発を目的とした寄付に対する感謝の意を表明したことに言及。アスレチックスのビリー・ビーン副社長もグレッチェンさんへの哀悼の意を表明していた。

 そして、10万ドル(約1090万円)が目標額に設定される中、現地時間7日に大口の寄付金が寄せられた。数々の寄付者が公表されている公式サイトには、「Yu Darvish 1万ドル」と記されていた。現地時間7日午後4時時点で約2万6000ドル(約284万円)が集まる中、最大の寄付金となっている。

 ダルビッシュの寄付に真っ先に気付いたのはあるライバル球団のファンだった。ツイッターで「カージナルスファンとして、私はカブスを嫌うべきだ。しかし、スティーブン・ピスコッティの母親を追悼してダルビッシュは寄付をしてくれた。だから、私は今日からユウ・ダルビッシュのファンになった。なぜならALS研究は野球よりももっと大事なことなのだから」と称賛の声をあげると、ダルビッシュも「僕たちはみんな家族」とツイート。寄付を認める形となった。

 現地ファンも「一流の振る舞いだよ、ユウ。カブスにきてくれて嬉しい。すごく文化を体現してくれている」「これを見て最高の気持ちだ。レンジャーズファンは寂しがっています」「最高じゃないか。今季残りシーズンに幸運あれ。カージナルス戦以外で…」とダルビッシュの行為を絶賛している。

「シカゴサンタイムズ」は「ユウ・ダルビッシュがスティーブン・ピスコッティの母親を讃えるALS研究に1万ドル寄付する」と特集。地元メディアも取り上げるなど、ダルビッシュのチャリティ精神は大きな反響を呼んでいた。

(Full-Count編集部)

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