「思いがいいよね。魂みたいな」―ハム栗山監督が称賛するアルシアの魅力
栗山監督は闘争心を全面に出したプレーを評価「本当に原点だよね」
3Aながら昨季打率.326、24本塁打を放った技術に加え、栗山監督は戦う姿勢についても高く評価している。全力疾走は当たり前、闘争心を前面に出したプレーは、チームにも化学反応を起こしつつある。
「戦う、勝つんだ、相手をやっつけるんだ、という本当に原点だよね。走塁を一生懸命やるとかそういう話じゃなくて、勝ちたいと思ったら、全力でベースを取りに行く。それが自然な姿。そういう元々の魂がしっかりある。こっちが思っている野球もそういうもの」と指揮官。新助っ人は、最後まで諦めずに全力で戦うファイターズスタイルに合致している。
オープン戦では日本人投手の配球にイライラして、3月23日のヤクルト戦で三振した直後にバットを自らの右太ももに叩きつけて真っ二つにへし折った。試合後には監督室を訪ねて栗山監督に謝罪。そんなエピソードも、ここまでの全力プレーを見れば、野球に懸ける思いの裏返しだったと理解できる。
「普段やんちゃでもいんだよ。野球をやる時に、野球にだけは嘘つかないと必死にやってもらうというのがこっちの思いなので。(アルシアの)思いがいいよね。魂みたいな」と目を細めながらうれしそうに語った栗山監督。ベネズエラからやって来たファイターは、すでにチームに欠かせぬ存在になっている。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)