機動力野球が浸透! 千葉ロッテの3・4月の戦いぶりを振り返る
守備に綻びが目立つ黒星も、終盤は安定の救援陣で盛り立てる
足を使った野球で“今年の千葉ロッテは違うぞ!”というところを見せていたが、4月20日からの埼玉西武3連戦では29失点を喫し、今季初の同一カード3連敗。4月16日まではチーム失策数1と鉄壁を誇っていたが、この3連戦で目立ったのが守備のミスだった。
初戦の4月20日は、昨季4試合の登板で防御率0.62と抑え込まれた菊池雄星投手から5点を奪う。しかし、5-3で迎えた8回、1死満塁から外崎修汰選手を遊ゴロ併殺打に打ち取ったかに思われたが、二塁手・中村が一塁へ悪送球。2者の生還を許し同点に追い付かれた。
そして、栗山巧選手に勝ち越し適時打を浴びると、遊撃手・藤岡裕の悪送球でも失点。勢いのついた埼玉西武打線を止められず、この回だけで6点を失い逆転を許した。最終回には守護神・増田達至投手を攻め立てて3点を返すも、最終的に8-9で敗れた。
3戦目も守備のミスから失点した。初回無死2塁から、一塁手・井上が源田壮亮選手の打球をファンブル。二塁走者の秋山翔吾選手の生還を許し、先制点を与えてしまう。3点を追う2回には1死一、二塁から源田がセンターへ放った打球を、記録は二塁打となっているものの、中堅・荻野貴が目測を誤ったことで2者の生還を許した。
さらに、5点ビハインドの4回無死一塁から、源田の一ゴロを井上選手が再びファンブル。一、二塁となり、1死後、山川穂高選手に3ランを浴びた。
埼玉西武との3連戦で3連敗を喫したが、続く楽天戦は2連勝。4月28日から本拠地・ZOZOマリンスタジアムで行われた北海道日本ハムとの3連戦は2勝1敗で勝ち越す。
26日の楽天戦ではエース・涌井秀章投手が9回を1人で投げ抜き完封勝利。29日の北海道日本ハム戦では、序盤からリードを許す展開となったが、4回から登板した2番手・有吉優樹投手が2イニングスを無失点に抑えると、6回からマウンドに上がった田中靖洋投手も1イニングを3者凡退に抑えるピッチングを見せた。救援陣が流れを作り、6回裏にルーキーの藤岡裕の2点適時三塁打で逆転に成功。1点のリードを大谷智久投手、シェッパーズ投手、内竜也投手のリレーで守って逃げ切った。
いやらしい攻撃を見せる千葉ロッテは、大谷の復帰後は救援陣にも安定感が出てきた。5月最初の福岡ソフトバンク戦ではまたも同一カード3連敗を喫してしまったが、月末には交流戦がスタートする。今月ははたして多くの貯金を作ることができるだろうか。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)